春、というかもう初夏。まだおいしい山菜を今年は食べていない。
おともだちのエンテツさんのブログを読んでいて、まえから行きたいな〜と思っていた、新潟は魚沼地域、六日町駅前の萬盛庵に行ってきた。魚沼は米どころ、酒どころでもある。
記録的な豪雪のあと。八海山はもちろん、街もいたるところまだ雪が残っていた。雪景色の中、桜がジャスト満開! 新緑も美しいという、美しくも不思議な景色。
雪解け水で、町中がうるおっている感じだった。
萬盛庵は別に山菜料理をうたい文句にした料理屋でもなんでもなく、ふつーのお蕎麦屋さん、というよりもは大衆食堂。オムライスあるし、味噌チャーシュー麺あるし。チャーミングな親父さんが山菜男だそうで、手ずから採ってきた山菜が次々出てきた。ふきのとう味噌、うどの胡麻和え、こごみのおひたし、山菜のてんぷら……うまいっ! 親父さんオススメのにごり酒がまたおいしい。
その日の宿でも山菜づくし。
しかし、六日町のオトコはこの時期みんな山菜取りの名人になるのか。
今日乗ったバスの運転手。発車までの待ち時間に、じっと雪解け水が滴り落ちる土手をみつめていたかと思ったらいきなりダッシュ。雪が張り付いていて、東京の人間なら一発ですべって転びそうな土手をかるがる登っていったと思ったら、草を摘み始めた。
「ふきのとうですか?」と、つい私が聞いたところから、始まりました、山菜談義。仕事の合間に、山菜見つけるとつい摘んでしまう話、昨日は仕事が休みで、山にあけびのつるを採りにいった話……。
しかし、運転手さん、花粉よけのマスクをしている。花粉症の山菜男か。辛そうだなあ。
目的地に着いて、バスを降りようと思ったら、「さっきの話の続きだけどね…」って運転手さん、業務中、しかもバス停に止まっているわずかな時間に他のお客もいるのに、山菜の話なんかしてちゃマズイんじゃないの。
今日のヒルも、萬盛庵で再び山菜づくし。昼酒をちょいとすごしてしまいまして、いま、頭ガンガンしてます。
昔は、えーと、名前すぐ思い出せないけど、よく浪花節が来てましたが。私がガキのころですがね。うちのバアサンはコタツで浪花節をうなってました。春になると家族で山へ山菜採りでしたわ。それがレジャーというか。
ふきのとうなどは、そのへんにいくらでもあるので「山菜」のうちに入りませんで、「木の芽」というアケビのつるや「竹の子」細い姫竹の子といわれたりするやつ。まあ、しかし、よく「草」ばかり食べたものであります。
バスは、いまでも停留所でないとこころで停まってくれますよ。こんなこと書いちゃいけないのかな?
万盛庵は、駅前店と本店があって、行かれたのは本店です。大正末ぐらいからやっているのかな?六日町じゃ老舗の蕎麦屋です。ま、大衆酒場食堂ですがね。いいでしょ。
みなさんも、行ってみてください。