そうです。
サントリーの「♪南アールプッス、てんねんすいっ!」の里です。
名水の里として知られたこの町で、毎年夏、開かれる催しが。
「ダンス白州」。
舞踏家の田中泯さんが長年住まわれ、自給自足のコミュニティを作っておられる場所で、泯さんが芸術監督になって開かれている夏のフェスティバル、今年は20周年の記念の大会です。
フェスティバルといっても、立派な施設があるわけではありません。
その舞台は、水清き白州の森。もしく白州の路傍。
まったく天然の環境の中で、身体表現を行うというもので、海外からも、さまざまな身体表現をするアーチストたちが参加します。
5年前に、泯さんに招かれたうちの師匠の前座として、この森の中で浪曲の実演とワークショップのお手伝いをさせてもらいました。
え、ここで浪曲を!? 最初はとまどったけれど……。
濃い緑の匂い。土の匂い。風渡る森の中に響き渡る師匠の声。
忘れられない体験となりました。
その森に、今回は、ホーメイを聞くことを目的に行きました。
ホーメイとは、ロシアのトゥバ共和国に伝わる、独特の歌唱法で、「喉歌」とも称されます。ひとつの声帯から二つの声が出るもので、とってもフシギ。
そのホーメイの名手、アンドレイ・モングーシュさんが、八年ぶりに来日されたのです。
アジア大陸の草原の遊牧民の間で発達した歌唱法。それを、ホールではなく、深い森の中で聞けるとは、こりゃ聴かずにおられまい。
晩御飯を食べたあと、懐中電灯を片手に、田んぼ道を森に向かって歩きます。夜の森にいるだけでもフシギな感覚があります。
杉木立の中にしつられられた、数少ない照明が当たっているだけで屋根も無い「森の舞台」の回りに、わらわらと二百人以上の人が集まってきます。地元の爺ちゃん婆ちゃん+孫、という姿もあれば、若者たちもたくさんいるし、海外からの、主に白人系の人たちも。
ホーメイは、浪曲の胴声にも似た声から、倍音(二つの声)に移る瞬間がたまらなく魅力的で、なにより、アンドレイさんの背後に、トゥバの草原の風景が立ち上がってくるような感覚がありました。
根源の声、という感じがしました。
森から宿まで、月明かりを頼りに歩いて帰り、ぐっすり眠った翌朝は早くから、
アンドレイ・モングーシュによる「ホーメイ・ワークショップ」。
トゥバのホーメイの達人の直接指導!
集合場所は、森の中の「栗林」! どこだ、栗林!
同じ声を使う商売として、どうしたらあんな声出るのか、興味津々!
いやあ、面白かった。
ホーメイ概説のあと、一人一人に指導。
その指導の言葉も面白い。
「アナタは、ホーメイの声も出てるけど、ふつうの声も混じってる」
指導のあとは、各自の練習タイム。
うーうー唸ってたら、ちょびっとだけ、倍音出た気が。
なにより、森の中で声を出す気持ちよさ!
この人がアンドレイ・モングーシュ。すてきでしょ。とても32歳に見えないけど。
彼を招いたのは、日本で「ホーメイ」と言ったらこの人という、
超歌唱家、巻上公一さん。このたびトゥバ共和国から文化功労賞をもらったそうで。
ワークショップの最後に、びよよよ〜んと、やはり口腔を共鳴具にして鳴らす「口琴」を操っているところをパシャリ。
あー、楽しかった。短い夏休み終了。
さてさて、来月のおはようライブに向けて、ネタおろしする台本を、これから起こします!
【日記の最新記事】



以前、世界の民族音楽のCDを集めてた頃、ディジュリドゥやホーメイ(ホーミー)や口琴の入った倍音系CDで脳味噌トロトロになってたのを思い出しました。
この日記を読んでホーミーの声が浪花節の声と似ているのに今更ハッとしてホーミーのCD取り出して久しぶり聴き入ってしまいました。
な〜んで気付かなかったんだろ、と。
奈々福さんの浪曲聴きに行って節の端々で、もしビヨビヨいってたら、にやりとしてしまうのですが・・。
動画も見たらモノ凄いのでちょっと貼らせてもらいますね。。浪曲通の方が聴いたらどう思われるでしょうか。
http://zoome.jp/roukyoku2008/diary/10/
http://jp.youtube.com/watch?v=BQuEhn7Kw7E
口琴もびよよ〜んと気持ちよいです。
「集合場所は栗林!どこだ栗林!」〜 笑っちゃいました。// 元バカボン
サントリーの他に、
白州には「七賢」がありますネ。
銘酒は名手を呼ぶ!(ちょっと、強引?)
七賢、奈々福を呼ぶ!(こっちの方がbetter?)
うれやましがってくれる人がいた〜。民族音楽お好き→浪花節に到着という経緯ですか。倍音はトランスに入ります。いや、私はビヨビヨしません。やってみて、やっぱり浪花節とは発声違うなと思ったし。でも倍音出ると、気持ちいいんですよ。貼っていただいた動画もすごいですね。ありがとうございます。
mark政さま
もちろん。名水も飲めば酒も飲んできました。七賢。奈々福・かしこいとも読めて、嬉しくてぐいぐい。おいしかったです〜。