プロフィール
this is the NANAFUKU
名前:玉川奈々福(たまがわ・ななふく)
誕生日:三波春夫先生と同じ7月19日
性別:女性
職業:浪曲師・曲師(浪曲三味線弾きのこと)
一言:1994(平成6)年10月、日本浪曲協会主宰三味線教室に参加。1995(平成7)年7月7日玉川福太郎に入門。師の勧めにより2001(平成13)年より浪曲師としても活動。2004(平成16)年「玉川福太郎の徹底天保水滸伝」全5回、2005(平成17)年「玉川福太郎の浪曲英雄列伝」全5回プロデュース。2006(平成18)年本橋成一監督作品『ナミイと唄えば』出演。同年12月、芸名を美穂子から奈々福に改め名披露目。さまざまな浪曲イベントをプロデュースする他、自作の新作浪曲も手掛け、他ジャンルの芸能・音楽との交流も多岐にわたって行う。かに座のO型。賞罰、なし。
MIDO9459.JPGAAJJ0027.JPGAAJJ9949.JPG撮影森幸一c_0056.JPG撮影森幸一(舞台写真)・御堂義乘(ブロマイド)

NEWS!奈々福のCD発売中! 
「ほとばしる浪花節! 玉川奈々福の寛永三馬術 曲垣と度々平/大井川乗り切り」
(発売元:有限会社武春堂 販売元:バウンディ)XQBT-1155 定価2500円。
取り扱い店:山野楽器(銀座) ミュージックテイト(新宿) ヨーロー堂(浅草) イサミ堂(浅草)
アマゾンほかのネットショップでも購入可能。
奈々福後援会でも取り扱います(別途送料200円がかかります)。ご注文はtamamiho55@yahoo.co.jp へお願いします。
CDジャケット.jpgこおゆう感じです。

「和装人インタビュー第50 玉川奈々福」by辻屋本店

玉川奈々福への仕事のご依頼は、ななふく本舗へ 090-7001-6867 tamamiho55@yahoo.co.jp
◎ おもいっきり笑える浪曲が聴きたい!
◎ 甚五郎さんや、忠臣蔵や、次郎長や、昔ながらの浪曲が聴きたい!
◎ 子供に、読み聞かせをしてほしい。三味線の音色も聴かせてほしい。
◎ 浪曲漫才もありえるんですか?
◎ 結婚式や、〇回忌で、一代記をやってほしい。
……などなど、お気軽にご相談ください。

奈々福自主公演の予約お問合せも、ななふく本舗へ(090-7001-6867 
ななふくonついった
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2016年12月31日

私的2016回顧録

毎年、年末には私的回顧録を書くのですが、大みそかの今現在、あまり嬉しく回顧できずにいます。

2年続けた木馬亭での全9回(+番外編の「悲願千人斬の女」一挙口演や「スゴ女流」をまぜれば11回)が、お蔭様で盛況に終わりました。
ご来場賜りましたお客様に心よりお礼申し上げます。
メディアでもいろいろ取り上げていただき、
年末には「東京人」2月号大浪曲特集があり。
舞台数も今までで一番多かったです。
奈々福、勢いづいてるね!と、ありがたく、嬉しいお言葉をかけていただいております。
でも個人的には、なんとツライ一年であったことよ、と思います。
二か月に一度、木馬亭をいっぱいにする、というのも私としては低くないハードルで、その疲れもありますが。
……いろんなことが多すぎました。

でも、通例にならい、今年のおさらい。
覚えた演題。
「英国密航」
「松山鏡」
「亡霊剣法」(伊藤桂一原作 玉川奈々福作)
「助五郎の義侠」(伊藤桂一原作 玉川奈々福作)
「祖師谷大蔵のカネゴン餅」(「小田原の猫餅」のパロディ。奈々福作)
「助六と松鶴屋」(←愛山先生に教えていただきました。二度とやることはないと思いますが)
「赤垣源蔵徳利の別れ」
それ以外に「浪曲百人一首」をきちんと一席まとまったものにしたり、「豊子と奈々福の浪花節更紗」のニューバージョンやったり。

企画公演は8回。
2月「浪曲破天荒列伝番外編」悲願千人斬の女 長編浪曲一挙口演@木馬亭
4月「浪曲スゴ女流!」@木馬亭
6月から12月「ぜんぶ新作。奈々福のほとばしる純情浪曲」全4回@木馬亭
9月「浪曲タイフーン!」@カメリアホール
10月「愛山ゆずりの会」@カメリアプラザ和室

企画公演とは違うけれど、3月に第二回の「天保水滸伝ツアー」を東庄町のご協力のもと開催しました。
また、昨年同様8月から「ガチンコ浪曲講座」全7回を、月イチで続行中。
これは、来年も、同じ形で継続予定です。

語り公演。
お能の安田登先生にお声掛けいただいて、能の語り+仕舞、浪曲の語り+三味線を軸にした伝統芸能のコラボ公演を数多くやらせていただきました。
いまや、私の仕事の中の、一つの柱になっています。
2月「イナンナの冥界下り」@銀座・デザインセンター
3月「海神別荘」@カメリアホール これは面白かった!
4月「イナンナの冥界下り」@竜泉・西徳寺 響きのいいお寺のご本堂で、荘厳な感じでした。
6月「海神別荘」狂言バージョン@二期倶楽部 ヒップホップダンスと能の舞のコラボが超よかった!
9月には銚子で、360度海の見える丘で、安田先生と、P・K・ディックと竹久夢二を語る公演。
10月は漱石没後100年で、「夢十夜」「吾輩は猫である」などを随所で語らせていただきました。
10月「海神別荘」狂言バージョン@王子・北とぴあつつじホール
12月「イナンナの冥界下り」新バージョン@セルリアンタワー能楽堂
コラボといえば、1月に開催した「のう、じょぎ、ろう!」@すみだトリフォニーホールは、好評で来年3月1日にも演題を変えて、再度上演されます。
作家・姜信子さんの企画で、説経祭文の渡部八太夫師匠とも共演。
来年1月7日に、本格的コラボ作品「八百比丘尼」を、馬喰町のART+EATで上演予定です。
人形師の百鬼ゆめひなさんと「椿太夫の恋」を再演。
パンソリの安聖民さんとの公演もありました。

ツアー。
熊本、福岡、佐賀、広島、徳島、松江、静岡、神戸、大阪、仙台、登米……などなど。
2月には中国にも行きました。来年も行く予定!
天満天神繁昌亭には、2月と11月に出演させていただき、とても光栄でした。
本当に勉強になりました。

メディアにも、今までで一番取り上げていただいたと思います。

忘れがたい公演。
大阪心斎橋劇場での、豊子さくら親子会。曲師主催の会で、あんなにあたたかく大盛況になったこと。
また、そこで浦太郎師匠が演じられた「野狐三次」のすごさには、もう、言葉を失いました。
私自身の公演では、小倉充子さんのご縁で、なんと日本橋三越のあの天女像の下で浪曲できたこと。
天保水滸伝ツアーで、岩井滝不動の境内での浪曲。山に向かい、岩に向かって精一杯の声をはる気持ちよさ。
アガリ時間が深夜の三時半だった、サディスティックサーカス@ディファ有明での、早乙女宏美さんとの「黒塚」。

そして、なにより忘れがたいのが、12月7日の「噂の玉川奈々福キネマ更紗」@深川江戸資料館ホール。
二年前の「銭形平次雪の精」の稽古から、ずっとずっと私の動きを、東京のみならず地方の公演まで、カメラを抱えて追い続けてくれた、田島空監督の、膨大な、本当に膨大な記録が、1時間の映画になって、上演されました。
これって、どれだけ大変なことでしょうか。手弁当で、思いだけで。
こんなことをしてもらえる芸人が他にいるだろうか。
田島さんには、ただただ感謝しかありません。
彼女をがっかりさせない、芸人でありたい。
いえいえ、いままでの私を支えてくださった皆様を、がっかりさせないように頑張らなければ、の思いを新たにしております。

武春師匠急逝による代演のプレッシャーから始まった今年は、10月に豊子師匠の手首骨折という大ショックがあり、
その豊子師匠のかわりに入門一年ちょっとの沢村美舟を引っ張って、秋から冬をなんとか乗り切りましたが、
乗り切れたと言っていいのかどうか。
美舟はこの状況下でよく頑張ったと思います。
私はショックから体調を崩し、大舞台に万全で臨めなかったときもあり、忸怩たる思いも残ります。
幸い豊子師匠の経過は順調で、ご本人はとってもお元気で、2月からまた私の三味線を弾いていただく予定です。

嗚呼、修業が、足りん! 
三遊亭円生師の言葉に、芸の道とは、砂山を登るようなものだというような言葉があったと記憶しますが。
ほんとでげすな。
今年も大変、お世話になりました。
どうか来る年も、お付き合いいただきたく
来年はいままでとまったく違う、面白い企画を2月頃に発表します。
よろしくお願い致します。
よいお年をお迎えくださいませ。

奈々福拝



posted by ななふく at 18:30| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月19日

『東京人』浪曲特集と『銭形』と、豊子師匠の復帰予定!

【ご案内1】雑誌『東京人』12月29日発売2月号は、なんと「浪曲特集!」
雑誌『東京人』。
私も好きで結構買っています。「東京」を題材にした雑誌ですが、全国で買えます。
この雑誌が、なんと86頁に渡る浪曲特集を組んでくださいました。
奈々福は、表紙を飾っており、巻頭で高田文夫先生と10頁に渡り対談させていただいております。
嬉しいやらびっくりするやらです。
29日発売の2月号、930円。
ぜひぜひ本屋さんでごらんいただき、また、こんな企画を組んでくれた『東京人』編集部に一票、
ということで、お買い上げいただければとおもいます。

【ご案内2】激動の二年の総決算企画。
いよいよ、24日(土)「ほとばしる純情浪曲!」最終回、「銭形平次捕物控 雪の精」です。
奈々福が初めてプロデュースというものを経験したのは、師匠・福太郎の「徹底天保水滸伝」全五回(2004年)と「浪曲英雄列伝」全五回(2005年)。
二年間の連続公演、木馬亭が毎回いっぱい、浪曲の可能性を感じた公演でした。
それを、入門20年を期に、自分を看板にやってみようと思った企画です。
昨年が「浪曲破天荒列伝」全5回。そして、今年が4月の「スゴ女流」を挟んで、「ほとばしる純情浪曲」全四回。
二年の間やってきた自主企画の、最終回です。

二時間の大作を弾くのは、豊子師匠の弟子の沢村美舟。
毎日、稽古。二人とも、ただただ精一杯です。
しかし、若いということはすごいこと。
美舟の成長とその勢い。
浪曲の未来を、この子はどんなふうにつくっていくのだろう。
そして、いろんな意味で、激動だった二年間、私自身は相当疲れましたが、それだけ得るものも多かったと思っております。
さて、雪の精、美舟が弾けるか、私が、精一杯演じられるか。
ぜひとも聞き届けていただきたいと思います。
ご来場の方々には、奈々福後援会より、心ばかりのお土産がございます。
お席まだ少しございます。お土産の数にも限りがありますので、お申し込みを!

『奈々福のほとばしる純情浪曲!』最終回「銭形平次捕物控 雪の精」長編浪曲一挙口演
■出演 玉川奈々福(曲師:沢村美舟)
■日時 12月24日(木)18:30開場 19:00開演@浅草 木馬亭
■会場 木馬亭(台東区浅草2-7-5)
■木戸銭:全席自由 前売・予約3000円 当日3500円
■予約 プロジェクト福太郎 tamamiho55@yahoo.co.jp 090-7001-6867

【ご案内3】豊子師匠完全復帰の予定!
豊子師匠が手首を骨折されたのが10月6日。まず、日常に支障ない状態までもっていくのに最低三か月、と言われてその覚悟をしてきました。
12日に手術、術後リハビリを開始し、11月2日に退院、毎日リハビリに通っています。
現時点で骨折から約二か月半ですが、日常生活的には、まだまだ支障があります。
コップすらちゃんと持てない。まだ痛みも少し残っています。
が。
なんと、三味線ばんばん弾いてます。
弾くのには一切支障がない。日常困るのに、三味線 困らない。
……こんなことってあるんですね。十日ほど前までは、まだ強く撥をあてるのはこわごわでしたが、いまもう大丈夫です。
ご本人も「以前の撥持った感じと変わらない」と申しております。
心底安心しました。それでも大事をとり、ご復帰を2月ということで相談しております。
もともと2月25日が豊子師匠の満80歳のお誕生日。その日にお祝いの会を木馬亭でしようと計画しておりましたが、これを、豊子師匠の傘寿&完全復帰祝いの会にします。
ご予約を、24日の「銭形」の会から受け付けます。
沢村豊子が、弾く、しゃべる、うなる、とにかく満載でお送りしますので、あのきらびやかな音色と、毎度の天然トークを聞きに、なによりお師匠さんをお祝いしに、来てくださいませ!

『沢村豊子 おめでとう傘寿!&完全復帰の会』
■日時 2月25日(土)18:30開場 19:00開演@浅草 木馬亭
■会場 木馬亭(台東区浅草2-7-5)
■木戸銭:全席自由 前売・予約3000円 当日3500円
■予約 ななふく本舗(年明けより、事務所名を「プロジェクト福太郎」から「ななふく本舗」に改名いたします。連絡先は変わりません) tamamiho55@yahoo.co.jp 090-7001-6867
posted by ななふく at 10:44| 東京 ☀| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月09日

「噂の玉川奈々福キネマ更紗」上映会が無事に終わって……。

「噂の玉川奈々福キネマ更紗」、たくさんのご来場、ありがとうございました。
終わって、ちょっと呆然としております。
完成品を見たのは、皆さんと一緒、当日の上映でした。
前日に田島監督から来たのは、ナレーションの入っていない、映像だけのもの。
でも、当日見たら、また編集が変わっていた。
で、完成品の、ナレーションがなんと弟弟子だった(これがまた、うまかった)。
映像を見ながら、
これが自分のことなのか、あすこに映ってるのはほんとに自分なのか、
と戸惑い、
こんなとてつもないことをしてもらったお礼を、どう田島監督に言っていいのか、
気持ちが定まらずあわあわしているうちに舞台に出て行ったら、
すっかり豊子師匠にかき回され……。

でも、お客様に、豊子師匠がお元気なのを見ていただいて嬉しかったんですよ!
そして久々にきものを着て舞台に立った豊子師匠が嬉しそうに華やいでいたこと!
お客様の暖かかったこと!

皆様の思いに一番応えることは、ここで美舟をおもいっきり引っ張って、ちゃんと「金魚夢幻」を演じることだ、と、そこだけは頑張り。

一人でも多くの方に見ていただきたいドキュメンタリーだったので、来ていただいてうれしかったです。
本当に激動であった二年、ずっと寄り添ってくれた田島さんの作品、
浪曲というのがどういう芸能であるのかを、わかっていただくのに、最適なものに、きっとなると思っていました。
そして、激動の私たちを見つめる田島さんのまなざしが、とても優しいものであることも、わかっていました。
だから、事前に見ていなくても心配していなかった。
それから、映像をどう切り出すかの腕については、もともと田島さんは映像演出の人、
この映像(https://www.youtube.com/watch?v=FLqBjz4W34g
を見て驚愕し、すんげいっ!と思い、だから万全、信頼してた。
実際、なんとリズミカルで、よどみのないつくりであったことよ。

ただ、私は本人なので客観的には見られません。自分に見えるのは自分の欠点ばかり。
奈々福だらけのこの映画が、本当に喜んでいただけるのかどうか、ほんと、わからなかった。でも、映像見ながら笑ったり涙ぬぐったりしてくださっている皆様の様子に心底ほっとして。
そして、会の中では、田島監督、というか、もう姉のような存在のたじねえに何の感謝も伝えられないままに、私は最後まで呆然として、終わってしまいました。

こんなことをしてもらえる芸人、ほかに、いないだろうと思います。
冥利に尽きるとはこのことなのだと思いつつ、本当に、私のことなんだろうか、という信じられないような気分なのです。
あわあわしてないで、明日からもしっかり地に足つけて、頑張らなければ。

いま、「しまった、見逃した!」って思って居る方、おられますよね。
なんか、他の会場でもできないかなあ。
どなたか、上映会をうちでも、うちでも、って手を挙げていただけませんか?
たじねえと一緒に参りますので。

記念写真ぱちり。
豊子師匠が抱いているのが、田島空監督。とんでもない人です。
キネマ更紗記念写真.jpg
posted by ななふく at 09:26| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月07日

銭形平次捕物控 雪の精。

昨年は、「浪曲破天荒列伝」全五回。古典の中の破天荒な人たち。
そして今年、新作浪曲のシリーズ「ほとばしる純情浪曲」を今までに三回。
浪曲の本拠地・木馬亭にて、二年にわたる連続シリーズを開催してきました。

今回がその最終回になります。

「え、浪曲にも新作があるの?」……新作の連続公演は、トライアルなことではありました。
でも、新作という新しい血を巡らせて、浪曲をアップデートしていかないと、という思いもあり。
なにより、私は私の新作が、作品の中の人物たちが、好きなのです。
新作をつくるということは、自分の価値観を訴えることだ! 
自分の価値観をお客様と共有できるのかどうか、賭けのようなシリーズでした。そして今回最終回。

「銭形平次捕物控 雪の精」。
……と、タイトルを口にしただけで、私はじんわりと心がにじんでしまう。
この作品だけは、奈々福の自作ではありません。
野村胡堂先生の時代小説を、浪曲師・国友忠先生が許可を得て浪曲化された「銭形平次」シリーズの中の一作品で、前後編2時間の大作。
私が、一番の傑作と思っており、沢村豊子師匠にとっても特別な作品です。
冬の夜の切ない物語、人の情けの細やかさが描かれたこの物語を、国友先生の相三味線を長年務められた豊子師匠と二人で、過去三回、上演してきました。
二人で二時間。一つの物語を描き切る。
集中力と、互いへの信頼、描きたい世界を共有できること。
これがあるからできてきたことです。
ところが、去る10月6日、沢村豊子師匠が右手首を骨折するという大アクシデントに見舞われました。
……大ショック。
豊子師匠を抱きしめて泣きました。お師匠さんも泣きました。
体は二つ、心は一つで演じる浪曲にとって、曲師に倒れられるということは、
半身をもがれるようなものです。
奈々福、完全に体調を崩しました。でも、舞台は待ってくれません。
骨折されて以来、師匠の代役として、奈々福の舞台を務めることになったのは、
入門してまだ一年半の、沢村豊子の弟子・美舟です。
4月に初舞台を終えて以来月に一度、奈々福の定席を弾くのがやっとだった三味線弾きが、
秋の大舞台の続く奈々福の曲師を務めることになりました。
彼女にとってもどれほどの驚きと負担だったことか。
39度の高熱を発して目もうつろな子を叱咤激励し、稽古し、叱り、励まし。
美舟もそれに応え、おでこに冷えピタシートをはりながら、弾く、弾く、弾く……という日々が続きました。
次の舞台のために稽古、稽古。そして、舞台、舞台。
二か月で、美舟は驚くような成長を見せております。

豊子師匠は順調に快復されて、もう三味線の稽古も始めておられますが、ゆっくりリハビリを続けておられ、復帰は、早くて2月とご自身で決めておられます。

「銭形平次捕物控 雪の精」。
私にとって思いの強いこの大作も、
そういうわけで、美舟が務めさせていただくことになりました。
稽古をし、がっつり組んで、演じさせていただきます。

浪曲にとって三味線は命。私は豊子師匠という名人に恵まれ、育てていただいてきましたが、
いつのまにか育てる立場になりつつあります。
未熟な三味線相手の舞台は、力が倍、要りますが、
ひと撥多い、ひと撥少ないと、豊子師匠の手を熟知する私が、
豊子師匠を目指す美舟を指導しております。
渾身とは、ほんとうに、ほんとうに、このこと。
……武春師匠が亡くなられ、責任ある舞台が増え、激動であった今年の、
そして二年続けてきたシリーズの、総決算のような舞台。
どうか、聞いてください。

ぜんぶ新作。奈々福のほとばしる純情浪曲!最終回「銭形平次捕物控 雪の精」長編浪曲一挙口演
ほとばしる5美舟.jpg
■出演 玉川奈々福(曲師:沢村美舟)
■日時 12月24日(木)18:30開場 19:00開演@浅草 木馬亭
■会場 木馬亭(台東区浅草2-7-5)
■木戸銭:全席自由 前売・予約3000円 当日3500円
■予約 プロジェクト福太郎 tamamiho55@yahoo.co.jp 090-7001-6867
posted by ななふく at 11:21| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月04日

1月の予定。

長旅続きの霜月を体調も崩さず何とか乗り切り。
美舟ちゃん、さくらちゃん、大変だったわねえ。おかげさまでなんとかかんとか。
益城の被災地を見、豊子師匠の源流も訪ね、ナオユキ兄さんのほとばしりを浴び、出雲大社に芸道精進を誓った熊本佐賀広島松江の旅も、武春師匠追悼の静岡の旅も、あー楽しかった大阪神戸九州の旅の報告もしたいんだけれど、その余裕がないっ!
大阪、ほとばしりましたよ、繁昌亭では東京でやったことないこといろいろやっちゃいましたし。
九雀師匠との打ち上げも、曲師の会のゆるゆる三味線も、仏光寺大阪別院の本堂のすばらしさも声の響きの良さも、住吉街道正覚寺さんで節談説教の萼先生との会の面白さも、書きたい事はいろいろあれど、ブログがほぼ情報板と化しているのが切ない。
そのときどきに思うことはツイッターでつぶやいたりもしてますが、それすらできないことも多く。

師走。走っております。
取材が多い! ありがたいことです。なんといってもですね、皆さん!
今月末発売の「東京人」2月号は、大・大・大、「浪曲特集!」なんですよっ!
86頁にわたって、対談、取材記事、歴史、ガイド。
私心配なんです。
……だ、だ、だいじょうぶなんだろうか(いろんな意味で)。
でも、それ以外にも、さまざまな場所で浪曲を取り上げていただく機会が増えています。
木馬亭や火曜亭の入りもよく、協会の浪曲教室も大盛況。
落語の立川談四楼師匠が「浪曲、キテるね!」とおっしゃってくださったのを、いやいや……と顔の前で手をぴらぴらさせてたんですが、注目度が上がっていることは確か。
これに、浪曲師たちが、どう、応えるか、が問われるのだと思います。
とくに、これから先を担っていく若い演者たちが、問われていると思います。

で、1月なんですが。
奈々福、中旬以降日本にいません。えええええええっ!!!
クルーズ船にのってタヒチにいってきまあす。
といってもタヒチを楽しむほどバカンス旅ではなく、とりあえずずっとお船の中。
お船の中で、浪曲して、途中環礁とかちょびっと寄って、景色楽しんで、タヒチ着き次第、飛行機で帰国。
……タヒチ行ってタヒチ楽しめず帰って来る。号泣。
ほんとは豊子師匠と「お師匠さん、たまにはのんびりしたこんなお仕事もいいですね〜」「そうだね〜」なんて、二人でバカンス気分の予定が、なんと美舟ちゃんと二人旅になろうとは……。
美舟はあまりの人生の変転に、目を白黒させております。
とにかく、勝負は前半!
1月定席、あうる寄席、そして、太福との「二人天保水滸伝」、姜信子さん企画の語りと舞踊の会。
来て下さい。
とくに「二人天保水滸伝」は、玉川を受け継ぐ二人でありながら、それぞれ違う角度から、天保水滸伝にアプローチをします。その流れの中に生きることになっちゃったものとして、天保水滸伝への思いも語りたいと思います。

それから、年明けから、奈々福の事務所名を2004年以来馴染んだ「プロジェクト福太郎」から、ゆえあって「ななふく本舗」と改名いたします。
ご予約は「ななふく本舗」に。電話番号やアドレスは変わりません。

1月2日(月)浪曲定席木馬亭新春特別公演@木馬亭11:00〜
出演:富士実子 国本はる乃 東家一太郎 玉川奈々福 鳳舞衣子 浜乃一舟 イエス玉川(漫談) 〜仲入り〜 神田茜(講談) 国本晴美 東家浦太郎
木戸銭:2500円(25歳以下半額)
★お正月の木馬亭は特別興行で、3日まで11時開演となります。漫談で、イエス玉川師匠がご出演される他、なんといっても東家浦太郎師匠のご復帰が目玉! そして、春以来体調を崩しておられた木馬亭のおかみさんが、お元気になられ、先月から、ときどき木戸に顔を出されるようになりました。お正月もきっと! あとは豊子師匠の復帰を待つのみ。リハビリは順調です。嬉しい新年になります。
1月木馬.jpg

1月3日(火)浪曲定席木馬亭新春特別公演@木馬亭11:00〜
出演:国本はる乃 澤勇人 玉川太福 玉川奈々福 澤順子 東家若燕 柳家松太郎(紙切り) 〜仲入り〜 神田紫(講談) 東家浦太郎 富士路子
木戸銭:2500円(25歳以下半額)

1月4日(水)あうるの街のお正月@東池袋 あうるすぽっと14:00〜
司会・落語パフォーマー尻流複写二(シリル・コピーニ)   
出演:玉川奈々福(浪曲 曲師:沢村美舟)神田鯉栄(講談)
あうるすぽっとで初笑い!
日本の伝統語り芸を代表する落語、講談、浪曲の三本立て!
お正月の風情いっぱいに新春を寿ぐ演目が並びます。
司会はフランス人落語パフォーマー!? わかりやすく公演をナビゲート!“前代未聞”な寄席のカタチ、、、
「新春・カタリ亭」乞うご期待!全席自由 おとな 1,000円 こども(高校生以下) 500円
※3歳以下は保護者の膝上無料
http://www.owlspot.jp/
TEL:03-5391-0516(10:00〜19:00)
※12月19日、12月26日〜1月3日をのぞく
★きらり改め、神田鯉栄さん、そして先日打ち合わせで初めてお会いしたフランス人落語家のコピーニさんと、新春初笑い、ラジオDJブース形式で、おしゃべりだくさんのあとに、それぞれの芸を聞いていただきます。
あうる.jpg

1月7日(土)奈々福・太福の二人天保水滸伝@亀戸駅前カメリアプラザ和室14:00〜
出演:玉川奈々福「風説天保水滸伝 助五郎の義侠」(伊藤桂一原作 奈々福作)
   玉川太福「繁蔵売りだす」(芝清之作)
   玉川太福「笹川の花会」
   玉川奈々福「平手の駆け付け」
曲師:玉川みね子 沢村美舟
木戸銭:3000円(全席自由 限定60名) 
予約問合せ:ななふく本舗 090-7001-6867 tamamiho55@yahoo.co.jp
★天保水滸伝。今年、伊藤桂一先生原作の新しい物語を二つ、作りました。これを作ったことによって、天保水滸伝の世界がぐっと豊かにふくらんだと思っております。他ではない組み合わせのこの姉弟による、講談で言うと車読み、ということになるのですよね。物語の流れに従って、演じます。
2016-12-04 二人天保水滸伝 001.jpg

1月7日(土)【特別企画】 旅するカタリの夜 第一夜◉なにかが道をやってくる(屋敷妙子「さまよい安寿」原画展内イベント)@馬喰町ART+EAT18:00〜
浪読「八百比丘尼の話」
玉川奈々福( 浪曲師) ×堀川久子( 舞踊手)
説経祭文「三庄太夫 骨拾之段」
渡部八太夫( 祭文語り) ×堀川久子
絵師 山口愛
楽師 今村純子
狂言回し 姜信子
声には声の物語があるように、
絵には絵の声なき物語があるのです。
旅するカタリは、
妄想、創造、放浪の旅をゆくイキモノたち、
呪いを祈りに、沈黙を歌にかえるイキモノたち、
狐もいれば、
大蛇もおります、
どうぞ会いに来てください。
料金:前売 3500 円 当日 4000 円 (1ドリンク付)
予約:馬喰町ART+EAT tel:03-6413-8049 email:info@art-eat.com
★毎度おなじみ盟友であり作家の姜信子さんの企画。舞踊手の堀川久子さんとは、ずっと、一緒に何かしたいと思って居たのが、この日、ようやく実現します。奈々福はたぶん姜さんのテキストを三味線弾きながら読み、堀川さんが、踊る。八太夫師匠の説教祭文も、すばらしいです。そして会場には、屋敷妙子画伯の、これまた魅力的で不思議な絵……めくるめく語りの深みに足をとられてしまうような、会になると思います。
さまよい安寿.jpg

そして、奈々福は11日からおふねにのります。月末帰って来ますが、洋上ゆえネットはほとんど届かないと思います。連絡がとれなくなりますが、どうかご了承くださいませ。
美舟ちゃんと、きっとお船のなかで毎日お稽古。あとは実演。ほかにすることないし。のんびり。
posted by ななふく at 23:17| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする